2012/06/29

魂の切り売り。


只今制作をしております。
今回はちくちく布を使った作品ではございません。
なんと油絵です。(画像はドローイングです)


一応油画科出身なのでドローイングのつもりでペインティングはやってみたりはしていましたが、版画専攻でしたので、ペインティングで作品を発表するという事は今までした事がありませんでした。

今回ペインティングでという条件で展示をさせていただくことになり、いい機会だと思いただいまキャンバスと格闘しております。

なぜペインティングを避けていたかと言いますと、直接手をかけて制作する事に対して疑いを持っていたからです。版画や布などで作品を作るプロセスは必ず素材との格闘があります。時間がかかります。そこにわたし以外の力が加わって作品が出来ると思っていました。そのわたし以外の力がとても重要だったのです。

しかし実際ペンティングを始めてみるとペインティングの苦しみというのがわかってきました。一瞬でつかまなければいけない力があるのです。これは版画や布を作る時とは違うプレッシャーと力と判断力が必要で描いた後はとてもつかれます。




まるで魂を切り売りしているような感覚につつまれます。


油絵のにほいもなつかしく、色味やつやの魅力も再発見しています。





とても興味深い制作方法だなあと今更ながら感じながら制作中です。




2012/06/17

モネの庭 ジベルニー





パリにはずっと6日滞在してのんびりするつもりだったのですが、
あまりにもお天気がすばらしかったので、郊外に出たくなりまして
急遽モネのアトリエがあったジベルニーという場所に行ってみる事にしました。

パリの北駅にいってチケットを購入。。

自販機で買えるそうなんで挑戦してみたものの、
買い方がよくわからず。。

フランス語ぜーんぜんわかりましぇん。


旅慣れた感覚でなんとか適当に購入w

その後、駅の奥にカウンター付きのチケット売り場がありましたが買い方がわからなそうな外人客がかなりの長蛇の列を作っておりました。自販機で買ってよかったー





チケットは大きくて乗り換えも時間もちゃんと書いてあって日本のチケットよりも親切みたいね。さて電車の乗り場を確認して。と。

電車は約一時間弱の旅。結構綺麗な電車でした。



最寄りの駅を降りてみるとほとんど他国からやって来たツーリスト。
ガイドブックによると駅を降りればパリからの電車の時間に合わせてバス待機しているらしいのですが、駅前にはなーんにもない!

困り果てるツーリスト達w

面白いのはその方々の対応。タクシーを探しにいくアメリカ人、たちすくむ日本人、あわててそこらじゅうを歩き回ってるラテン系のおじさん。


ふと先の道に目をやると観光バスが停まってるではないか。
あれかなーと思って私が歩き出すと、
まねして周りの白人おばちゃんグループがついてきた。


イヤー私もなんも知らないんすよw。


彼女達の会話を聞いてるとイギリスなまりだったので安心して思わず話しかけてしまいました。運良くそのイギリス人グループの一人がフランス語が堪能な方で、バスのおじさんと会話してくれてそのバスがモネの庭行きで、往復チケットをおじさんから買う事が判明。

そしたら駅にいた色んな国の人たちがぞろぞろ追っかけて来て無事に皆バスに乗り込む事が出来ました。


運転手のおじさんさー駅近くにとめればいいのに。遠すぎるよ。バス停。





モネの庭はまるで極楽でした。
お花が咲き乱れてしあわせな気が満ちあふれていました。
モネの絵に合わせたアイリスや藤、多種多様な花が咲き乱れてそれはそれは見事で。


日本の庭園をイメージして作ったらしいですが。あんまりそんな感じしなかったな。
紅葉とか植えてありましたけど。






一年の中で一番美しくいい時期なんでしょう、ものすごい人人人!!!!
世界中から人々がごっそり集まってすごい騒ぎでした。
修学旅行か遠足なのか子供や中学生もたくさんいてふざけたり騒いだりたいへん!



人混みの苦手な私ですがなぜかその人混みが気ならない程
この庭にはいい気が流れていたのには驚きました。



世界中からモネの美しさの源を求めてやって来てるなんてなんて素敵なんだろうって。

記念撮影してる人たちのしあわせそうな顔。
見ず知らずの人々とこの幸せを共有出来ているという喜びが心からあふれてきました。





人間って人種が違っても年令が違っても時代が変わっても美しさに癒されようと求めるし、そしてゆるぎない美しさってあるんだなあと身を持って感じる事ができてよかった。



とても珍しく貴重な時間でした。



そのあと村のカフェでのんびりして村はずれの教会にモネのお墓があると知ったので行ってみました。




庭はツーリストですごい騒ぎなのですが小さい教会の一角にあるモネの墓にはだーれもいない!


鳥のさえずりだけ。そして広い広い空。



一人感動して思わず泣けてきたのは内緒ですw